伝統家屋にガーデンアスレチック、自然と生きる知恵がいっぱい詰まった暮らし。
集合場所で力男さんと待ち合わせ。村巡りのドライブにそのまま出発。清々しい空気を吸ってのんびり観光。家は鹿児島県より移築し沖縄風にした木造住宅。間仕切りのないオープンなフロアからは広々とした庭が見渡せます。
荷物を置くとお父さんについて裏庭へ。促された先には特製のアスレチック。木々に張られたロープでしばらく童心に帰って遊びます。開放的なリビングで囲炉裏を囲んで自己紹介。ご夫婦でボーイスカウトをしたり、12年以上民泊受入をしていたり、お二人の雰囲気はまるで学校の先生、気持ちが引き締まり、安心感を感じます。
夜ごはんは三枚肉そば、パインのベーコン巻など優しい味でいくらでも食べられそう。いつもは晩酌しない力男さんですが、客人がいるときはお酒を飲みます。力男さんがお酒をすすめ、悦子さんがツマミにお手製あげそばを持ってきてくれます。ゆったりと虫の声を聴きながら、心地よい時間が過ぎていきます。
コンビニやスーパーはないけれど、「昔からみんなずーっと生きてるよ、なにもなくてそれがおもしろい」と力男さん。家は土地を切り開き建てました。景観のために電線を地中に埋めたそうです。庭でホタルも飛んでいるような自然の中、クーラーがなくても快適なおうち。雨の日も晴れの日も寒い日も暑い日も、自然に逆らわず自然と共に生きる方法は、ちゃんと今もここにありました。心穏やかに過ごせる本当の贅沢です。
昔々の力男さんの祖先のお話。なんと力男さんは沖縄が日本になる前の琉球王朝時代に、中国から勉学を教えるために沖縄に来た「阮氏」の子孫。貴重な家譜は20年ほどかけてご夫婦が調べたもの。今は中国語の勉強をしている力男さん、「450年たったら忘れてるよ~」と冗談で笑わせてくれます。
翌朝は朝食後、朝に花の咲くクワンソウを摘み、酢の物にする料理体験を悦子さんに教わります。自然で採れたものを活かす知恵がそこかしこにある贅沢な民泊体験、生きる力が湧いてくるような1泊でした。
力男さん「沖縄においで。阮氏の生き残りがいるよ」悦子さん「人の好きな人集まれ!」